2022年1月17日更新
出典:タレントデータバンク
どんな人?
- 小林綾子はNHKの朝ドラ『おしん』に子役として出演し、”天才子役”として一気に知名度が高まった女優である。
- 近年は 『剣客商売シリーズ 』(フジテレビ系)や『渡る世間は鬼ばかり』(TBS系)など、有名作に多数出演。
- 1999年6月に4歳年上の大手建設会社勤務の建築デザイナー(当時30歳)と結婚したが、2013年に離婚が報じられた。
生い立ち
もともとバレエをしていた
小林は3歳の頃、子ども番組の中で女の子がチュチュを着てトウシューズを履いて踊るシーンを見て、「自分もやりたい」とバレエ教室に入った。
しかしそこはモダンバレエ教室だったため、トウシューズが履くことができず辞めてしまったという。[出典1]
芸能活動
5歳で東映児童研修所へ
小林は5歳で東映児童研修所の児童科に所属。
これは、東映の児童劇団でバレエのレッスンを受けられると聞きつけた母親の計らいによった。
しかし、いざ門を叩いてみるとレッスンは演劇や歌が中心で、憧れだったトウシューズは履くことができなかったらしい。[出典1]
オーディション合格
児童科に所属してから3カ月目にはテレビ出演の機会に恵まれるも、あくまで習い事の一環として所属を決めた小林には「女優になりたい」という野心はなかった。
それから5年後、NHKのオーディションに参加した小林は「まさか選ばれないだろう」と思っていたが見事合格し、おしんの少女時代を演じることに。
後に小林は、自身をおしん役に抜擢したプロデューサーにその理由を尋ねている。
四次選考に残った五人について伺ったんです。
すると三人の方は都会的なハキハキした女の子で不合格になり、素朴で、じっくり型の雰囲気の私ともうひとりが残ったそうです。
実は、もうひとりの方が本命だったらしいんですが、その方は人気子役でスケジュールが合わなくて、結果二番手の私に決まったということでした。[出典1]
『おしん』に出演
NHK開局30周年記念ドラマとして1年間放映された『おしん』。
子役の撮影は6週間と短いものだったが、小林は当時を振り返って以下のように語っている。
私にとっては6週間でも大変。
初めていただいた大役ですし、橋田先生のドラマのセリフは長いですし、山形弁の方言も覚えなくちゃいけない。
台本にカナを振ったり、セリフ合わせしたり、健康管理をしてくれた母と二人三脚でなんとか乗り切りました。[出典1]
その結果、放送された『おしん』は平均視聴率52.6%、最高視聴率62.9%という驚異的な数字を叩き出し、「オシンドローム」などと呼ばれる社会現象を巻き起こした。
NHKには「おしんに食べさせてほしい」といって米が送られてきたり、「おしんに渡してほしい」といって現金書留が届いたりと、てんやわんやな毎日だったという。
視聴者の方にお会いすると、「寒かったでしょ」とか「よく我慢したねぇ」と声をかけられました。
皆さん、ドラマと現実の区別がつかないほどに感情移入をされていました。[出典1]
こうして一躍「おしん」として有名になった小林。
「おしん」としてのイメージが定着したことで、その後のキャリアに影響があったのではと訊かれると、
私の中では、いたって自然で、そんなにプレッシャーを感じることはありませんでした。
年齢とともに、いろんな役もさせていただいていますし、むしろ代表作があることが、とてもありがたいですね。[出典1]
と語っている。[出典1]
大学卒業後、本格的に女優の道へ
『おしん』(NHK系)出演後は地元の中学、高校、京都の立命館大学に進学した小林。
その間も仕事を続け、関西の番組ではレギュラーを持っていた。
当時は『おしん』(NHK系)で注目されても将来の夢は定まっておらず、職業として女優の道を選ぶことを決意したのは、卒業後の進路について考え始めた大学3年の時だった。
学業と並行しながら仕事をする中で、自分が演技をすることがずーっと好きだったことに気づきました。色々な役柄を演じ、疑似体験できるお芝居の面白さを感じるようにもなっていました。
結局、大学時代の四年間で、他に興味あることを見つけるというより、女優という仕事の魅力を再認識したというわけです。
自分がやりたいと思うことをやれる――。恵まれていますよね。卒業後は迷うことなく、女優の仕事に専念です。[出典2]
第2の代表作『剣客商売シリーズ』
小林は1998年から2010年までテレビドラマ『剣客商売シリーズ』(フジテレビ系)に、主人公の妻・おはる役で出演。
自身の役柄については、
おはるは天真爛漫で、天然の明るい雰囲気がいいですね。
私の地に近いのか、演じていてまったく違和感が無くて、とても楽しい役なんです。
と語っている。
小林は同作以外にも時代劇へ多く出演しており、
時代劇、本当にいいですよね。
日本人である限り、日本の古きよき、きちんとした形の時代劇を、若い人たちに伝えていきたいと思っています。
京都に来ると、いつも危機感に襲われるんですよ。いま、若い人たちが引き継がないと、時代劇は本当に無くなってしまいます。
いまの技師さんたち、まだ大先輩がやっていらっしゃいますけれど、次の世代を育てなければ、終わってしまう。
もっともっと時代劇を増やしてほしいですね。
と、熱い思いを明かしている。[出典1]
『渡鬼』は家族のような存在
小林は自身の出演したドラマ『渡る世間は鬼ばかり』(TBS系)について、以下のように語っている。
この作品は、本当に多くの皆さんに愛されていて、地方公演に行った先でも「見ていますよ」と、よく声をかけていただけます。
そのような作品に出演させていただいていることは本当に光栄です。
(中略)出演者、スタッフとも本当に家族のような存在です。
20年の歴史の中、わたしは12年ほどの出演ですが、役の成長とともに、わたし自身も成長してきた時間です。[出典3]
2度目の『おしん』出演
1972年8月11日生まれ、東京都出身の女優。主な出演作は、NHK『連続テレビ小説「おしん」』『連続テレビ小説「なつぞら」』、邦画『いのちの停車場』など他多数。趣味・特技は、登山(山の日アンバサダー)、茶道、ソシアルダンス、日舞。
出典:タレントデータバンク