2017年10月24日更新
どんな人?
- 綿引勝彦は、劇団民藝出身の俳優。妻は同劇団所属の女優・樫山文枝である。
- 数々の悪役を経て、1990年代に『『天までとどけ』(TBS系)シリーズに出演し、大家族の父親を演じたことで「良いお父さん」役としてのイメージを獲得。
- 近年ではダイハツ工業『ミライース』のCMシリーズに連続で出演している。
生い立ち
野球少年だった
綿引は小学生の頃から野球を始め、高校に入っても続けていたが、2年生時に腰を傷めたことにより、その道を断念した。[出典1]
演劇の世界へ
それまで打ち込んできた野球から遠ざかった折、クラスメートに誘われて観た俳優座の舞台『令嬢ジュリー』に感銘を受けた綿引は、のちに役者を志すように。
当時『令嬢ジュリー』の主演を務めていたのは仲代達矢と栗原小巻だったという。
「世の中にこんな世界があるのかと衝撃を受けましたよ。キラキラしていて。
ですから、仲代さんにはずっと憧れていました。映画『鬼龍院花子の生涯』で初めて共演した時は感動しました。[出典1]
芸能活動
デビュー当時
20歳の時に劇団民藝の研究生に合格。
正式に団員となってからは舞台で活躍する一方、1970〜80年代半ばにかけては、テレビドラマや時代劇などで印象的な悪役を数多く担ってきた。
『悪』を演じているつもりは全くなかった。そんなのは後のほうに飛んでいた。
気をつけたのは『悪』を前に押し出して演じるんじゃなく、『人間をいかに料理して演じるか』ということ。
それは役柄の善悪を問わない。主役と対等に立っていなきゃいけないと意識していました。
自分も立ち役として成り立っていないと、主役に失礼だから。[出典1]
お父さん役でブレイク
1990年代に入ると昼ドラ『天までとどけ』(TBS系)シリーズに出演し、大家族の父親を演じたことで「良いお父さん」役としてのイメージを獲得。[出典1]
以降、子役との共演の機会が増えた綿引は、その際のコツを以下のように説明している。
自分のこれまでの経験を踏まえて言わせてもらえれば、大切なのは声。
一つの方法論とて、声のキーをいつもより高くするんです。
大人がぼそぼそしゃべると、子どもはそこに引っ張られてしまい、テンションの低い芝居になってしまうから。
そこさえ気を付ければ、子どもは乗ってくれるんですよ。[出典2]
CM出演
テレビゲーム『ポケットモンスター』のCMに出演したことで知られている綿引。[出典3]
2000年代には「ポケモンでパネポン(GBC)」、「ポケモンスタジアム・金銀(N64)」、「ポケットモンスター・クリスタルバージョン (GBC)」の各種CMに出演した。[出典4]
近年ではダイハツ工業『ミライース』のCMシリーズに連続で出演している。[出典5]
私生活
胸部大動脈瘤羅患
2016年3月10日に放送された『徹子の部屋』(テレビ朝日系)に出演すると、綿引は11年前に胸部大動脈瘤を患った旨を告白。
ある日、舞台の稽古場で胸部に異変を感じ、帰路につくまで何度もひざをついたり、乱れた呼吸を整えねばならなかったという。
帰宅後、妻であり女優の樫山文枝から「病院に行かなきゃ!」と急かされた為、病院に向かった。
診察を受けると、綿引の大動脈瘤は破裂寸前で、胸には3リットルもの血液が溜まっていたと判明し、このときのことを「女房の一言がなければ…」と振り返っている。[出典6]