2017年4月11日更新
どんな人?
- 天知茂は個性派二枚目俳優として知られる。初めは松竹に入社し「大部屋俳優」として活動し、1951年に「新東宝スターレット」に選ばれ新東宝へ入社した。
- デビュー当初からしばらくは役に恵まれなかったが、1968年に三島由紀夫の依頼により、美輪明宏主演舞台『黒蜥蜴』で明智小五郎役を演じ注目を集める。その後は数多くのドラマ、映画で主演を務めた。代表作は『非情のライセンス』(テレビ朝日系)や『江戸川乱歩の美女シリーズ』(テレビ朝日系)他多数。
- 「天地フィルム」を設立し、「宇寿木純」名義で映画監督としても活動していた。
芸能活動
天知茂は松竹下加茂撮影所での大部屋俳優を経て、1951年に株式会社新東宝に「新東宝スターレット」第一期として入社した。[出典1]
1950年代より数多くの映画に出演し、1954年8月公開の映画『恐怖のカービン銃』で初主演を果たす。[出典2]『恐怖のカービン銃』は、実際に1954年に発生した「カービン銃ギャング事件」を題材にしたドキュメンタリー映画である。[出典2]
個性派俳優として活躍
1961年に株式会社新東宝が倒産すると、天知茂はフリーとしての活動を開始する。[出典1]
1962年公開の映画『座頭市物語』では平手造酒を演じ、高く評価された。その後は田宮二郎との共演で人気を博した映画『犬シリーズ』の刑事役や、鶴田浩二が主演を務める任侠映画など、様々な分野の作品に出演して存在感を示し、個性派俳優として活躍していた。[出典1]
『非情のライセンス』(テレビ朝日系)で主演
1973年放送のテレビドラマ『非情のライセンス』(テレビ朝日系)では、天知茂が主演を務めていた。[出典3]この作品で共演した俳優・左とん平は天知茂について
天知さんは面白い人だった。天知さんも僕のことを好きでいてくれて。苦虫を噛みしめたように眉間に皺が寄るのが魅力だったけど、普段は気さくでね。面倒見がよくて、兄貴分みたいな感じだった。僕が博打で捕まって苦労している時、キャバレーで公演してたらゲストで来て歌ってくれたりもした。
芝居に関しては、何も言わなかった。僕がその場で面白い芝居をすると笑ってくれて、『それはいいね』と言うような人。
と語っている。
江戸川乱歩作品で明智小五郎役
舞台『黒蜥蜴』への出演
1968年に上演された舞台『黒蜥蜴』に明智小五郎役で出演し、美輪明宏と共演している。この作品は、江戸川乱歩の『黒蜥蜴』を原作に、三島由紀夫が戯曲化したものである。また、同年に映画化されている。[出典4]
ドラマ『江戸川乱歩の美女シリーズ』(テレビ朝日系)への出演
1977年から放送されていた『江戸川乱歩の美女シリーズ』(テレビ朝日系)でも明智小五郎を演じていた。[出典5]
同作品は江戸川乱歩の推理小説を基に、各話で登場する謎の美女を軸にした事件を明智小五郎が解決するという流れである。また、2015年6月24日にブルーレイBOXが発売されている。[出典5]
映画監督としての活動
天知茂は、「宇寿木純」名義で映画監督としても活動していた。1984年には日活ロマンポルノ映画『秘蔵版 日傘の女』を制作している。[出典6]