総務大臣時代の増田寛也は、東京に人口が集中することに起因する地方経済の疲弊を危惧し、「地方交付税特別枠」という制度を作った。
「地方交付税特別枠」とは、東京をはじめとする“税収の多い地域”を対象に、その税金をほかの道県に回すというもの。
この政策によって東京の税金だった年間およそ5800億円を、地方での活用にあてられることとなった。[出典6]
▼地方の経済難を危惧
日本創成会議時代
2011年5月、増田寛也が座長を務める「日本創成会議」が立ち上げられた。
「日本創成会議」とは、 長期的な視点をもとに日本が背負った課題に提言する民間組織。
たとえば扱われた題目には、高齢化や少子化、地域経済の発達などがあったそうだ。[出典7][出典8]
ちなみに、2011年10月に初めて提言としてまとめられたものは「日韓グリッド接続」という構想。これは海底ケーブルを利用して、日本と韓国とで電力を送電するというもの。
欧州では日韓に比較しておよそ3倍の距離を相互接続している事例もあり、技術的には可能であるとのこと。[出典9]
▼日韓グリッド接続を提言
都知事選に出馬
2016年7月、増田寛也は東京都知事選に立候補した。
彼が掲げた公約は、自動待機問題など「子育て」、不足する介護施設など「高齢化社会」、首都直下地震など「災害」、という3つに対する不安の解消に取り組むというもの。
ちなみに増田が立候補を表明した際、総務大臣時代の「地方交付税特別枠」が生んだ都民への圧迫について質問が及ぶ一幕があった。
この時、彼は「緊急的な措置を必要としていた」と説明。
東京の財政事情は保育、介護、オリンピックなど財政需要が見込まれる。東京都民の税を守るという形で考えている[出典10]
と、意志を述べている。[出典10]
都知事選敗退
岩手県知事や総務大臣を勤め上げてきた「実務能力」をバックに、都政の安定を主張し活動した増田寛也。
自民党、公明党の両党からも支援を受けて選挙に臨んだが、知名度の壁は高く、都知事として当確したのは小池百合子。
『都政に安定を』との訴えは都民に届いたと思っているが、都民に志が届かなかった[出典11]
▼当確したのは小池百合子