2019年7月9日更新
大塚周夫が外画の吹き替えをやろうとしたきっかけは、偶然観た映画に出演していたリチャード・ウィドマークを見て、
俳優のリチャード・ウィドマークの芝居が気に入って、何度も観て、その凄(すご)みのある演技を研究したのがきっかけ。[出典4]
と話している。[出典4]
やがて外画の吹き替えが始まり、大塚周夫はリチャード・ウィドマークの吹き替えを志願しにテレビ局へ売り込みに行く。[出典4]
その後、日本テレビのプロデューサーによって映画『襲われた幌馬車』の仕事が入り、ウィドマークの声を演じることとなった。[出典4]
リチャード・ウィドマークが持ち役に
映画『襲われた幌馬車』でリチャード・ウィドマークを演じて以降、大塚周夫は舞台と吹き替えの仕事を両立していく。[出典4]
吹き替えの萌芽期と言われている1950年代に至ると、大塚周夫は外画の吹き替えだけで月に48本もやっていたそうで、当時の人気を物語っている。[出典4]
やがて、リチャード・ウィドマークとチャールズ・ブロンソンの吹き替えはどのテレビ局も大塚周夫に依頼をするようになっていた。[出典4]
当時はジョン・ウェインなら小林昭二、アラン・ドロンなら野沢那智など、声の担当を固定するような風潮があった。[出典4]
エピソード
役者にとって大事なこと
大塚周夫は役者にとって大事なことを聞かれ、間を大切にすることと答えており、間だけで芝居をする人が好きだと話している。[出典4]
また大事なことの一つとして人間観察も挙げており、趣味のヘラブナ釣りで釣り仲間を観察して、
『どう?』と訊(き)いて、パッと『全然ダメ!』と間のない人もいるし、『………今日はだめです』と間をすご~く、とる人もいる[出典4]
と、人との会話にある間を記憶していると語っている。[出典4]
演技への姿勢
大塚周夫は自身の演技を、全て自分の「地」になるように意識して演じていると語っている。[出典5]
そのためナレーションで喋るのが苦手といい、どこに自分の「地」を置いて喋ればいいか分からないと話している。[出典5]
インタビューが行われた2009年当時、37年ぶりに吹き替えをした映画『続・夕陽のガンマン』について、若い頃と遜色がなかったと言われると、
歳取った、なんて言われるのも嫌だしね、やる以上は。[出典5]
と話し、37年前との変化を感じながら、必死にテンションを上げて吹き替えをしていることを明かした。[出典5]
▼吹き替えを担当した映画『続・夕陽のガンマン』
https://twitter.com/20foxvideo/status/241080916129239040
自身の役柄について
また、大塚周夫は自身に来る仕事は、誰もやる人がいない面倒臭い役ばかりと笑って話している。[出典5]
その反面、少し変わった感じが自身の魅力でもあり、周りと同じ演技をしていてもつまらないとも語っていた。[出典5]
最近の役者について
2009年8月のインタビューにて、最近の役者に対しては役作りを考えていないことや、面倒を起こしたくないからディレクターと対立しないことについて言及している。[出典5]
また、キャリアのある役者が自身の仕事を塗り絵みたいなものだといった発言に