2016年6月21日更新
どんな人?
- 富山敬は、俳優、声優、ナレーター。1974年から放送されたテレビアニメ『宇宙戦艦ヤマト』(日本テレビ系)の主人公・古代進役として広く知られた。
- 2007年から日本における声優を表彰する「声優アワード」内に「富山敬賞」が設立され、「声優という職業を各メディアを通じて多く広めた(男性)声優」に対するノミネートが行われている。
- 1995年9月25日、すい臓癌のためこの世を去った。
プロフィール
本名 | 冨山邦親 |
生年月日 | 1938年10月31日 |
没年月日 | 1995年9月25日(満56歳没) |
身長 / 血液型 | 162cm / A型 |
出身地 | 満州国奉天省鞍山 |
最終学歴 | 日本大学芸術学部演劇科中退 |
デビュー年 | 1963年 |
芸能活動
偉大なる声優のひとり
富山は声優として1960〜90年代半ばまで精力的に活躍しており、少年から老人、悪党からヒーローまで幅広い役柄を担った。
主な代表作は『宇宙戦艦ヤマト』(日本テレビ系)の古代進役、『ちびまる子ちゃん』(フジテレビ系)のさくら友蔵役、『あしたのジョー』(フジテレビ系)の矢吹丈役など。[出典1]
声優アワードに「富山敬賞」
2007年から日本における声優を表彰する「声優アワード」内に「富山敬賞」が設立され、「声優という職業を各メディアを通じて多く広めた(男性)声優」に対するノミネートが行われている。[出典2]
なお、第一回目の受賞者は『機動戦士ガンダム』(名古屋テレビ系)アムロ・レイ役や『聖闘士星矢』(テレビ朝日系)ペガサス・星矢役を務めた古谷徹である。[出典3]
私生活
死去
1995年9月25日、富山はすい臓癌のためこの世を去った。[出典4]
富山の死を惜しむ声
富山の死後、『銀河英雄伝説』(テレビ東京系)で富山が担っていたヤン・ウェンリー役を引き継ぐことになった声優・郷田ほづみは、富山についてを以下のように語っている。
僕は、実は中学生か高校生ぐらいの頃、『宇宙戦艦ヤマト』(1974~83年)という作品を見て “声優”という職業があるということを認識したんですよ。
富山さんが、この道に入る、この職業に興味を持つきっかけだったという部分があるので、自分の中では、ルーツのような方なんです。
『ヤマト』の古代進をいつもマネしていましたしね(笑)。
そんな思い出があったので、そういう意味では本当に感慨深かったのですが、やはり、その後を引き継ぐというのは、難しいものがありましたね……。
「やっぱり富山さんじゃなきゃだめ!」というファンも大勢いらっしゃると思いますので、それは凄くプレッシャーでしたね。[出典5]
同じく声優の井上和彦は、
僕は、個人的に、富山敬さんが大好きだったんです。
この世界に入ったときも、無意識のうちにどこかで富山敬さんを目指していた部分があったように思います。
だから、その富山敬さんとずっとご一緒できたっていうのが、いちばん嬉しかったですね。
と、富山への憧れを明かした。[出典6]
盟友・羽佐間道夫
1983〜87年にかけて放送されたテレビドラマ『特攻野郎Aチーム』(テレビ朝日系)内でコンビを組んでいた声優の羽佐間道夫は、以下のように富山の生前を懐かしんだ。
僕は、絵がストップモーションになっていて、“口がここで動きます”という合図が出てくるような、アニメーションのアフレコに慣れていなかったので、随分、敬さんに教えてもらいました。
「今、ここで出るんですよ!」「今の台詞は、あそこで切った方がいいんじゃないですか?」なんていろいろ教えてくれて、僕の方が年上ですが、この作品(銀河英雄伝説)では彼が僕の師匠でしたね(笑)。
(富山さんが亡くなられたことは)本当に残念でした……。この作品が、敬さんの最後の作品になってしまいましたね。 [出典7]