2019年11月29日更新
映画『怒り』がすごい!最高の監督とキャストが集結、『悪人』の感動再び
豪華すぎるキャスト陣と、映画『悪人』で脚光を浴びた李監督の最新作映画『怒り』が公開される。渾身の演技と演出で観客を魅了する『怒り』の見どころに迫る!
種類 | 映画 |
公開日 | 2016年9月17日 |
最高の監督とキャストが集結!映画『怒り』ってどんな話?
珠玉のキャストとスタッフが集結した映画『怒り』が2016年9月17日に公開される。
映画『怒り』は、ある夫婦が惨殺された現場に「怒」の血文字を残して未解決となった事件から1年後の物語が展開される。
犯人は「山神一也」という人物だと判明するものの、整形手術をして逃亡を続けているという。
疑わしいとされるのは3人の男。
千葉県・房総の田代哲也、沖縄の離島にいる田中信吾、東京都内の大西直人。
それぞれの地でそれぞれの男に出会う人々の葛藤を描く群青劇となっている。[出典1]
▼映画『怒り』の予告編がこちら!
映画『怒り』の豪華すぎるキャストは?
映画『怒り』では、興行収入19億8000万円を記録する大ヒットとなった『悪人』で脚光を浴びた李相日監督がメガホンを取った。
今作は、行き場のない感情に葛藤する3組の登場人物を、東京・千葉・沖縄を舞台に描いている。
千葉パート
俳優名 | 役名 | 特徴 |
渡辺謙 | 槙洋平 | 漁港で働いており、正体不明の男と付き合う娘の身を案じ苦悩する。 |
宮崎あおい | 槙愛子 | 家出から連れ戻される洋平の娘。年齢の近い田代哲也と付き合い始める。 |
松山ケンイチ | 田代哲也 | 洋平と同じ漁港で働き始める正体不明の男。犯人「山神一也」と疑われるが、愛子と親しくなっていく中で徐々に前歴不詳な部分が露呈していく。 |
https://twitter.com/IkariMovie/status/753146994558763008
東京パート
俳優名 | 役名 | 特徴 |
妻夫木聡 | 藤田優馬 | 大手広告代理店で働く、同性愛者。同居人の大西直人に心を開いていく反面、日中の不審な行動に疑念を持ち始める。 |
綾野剛 | 大西直人 | 藤田優馬と同居を始める男。東京パートで犯人「山神一也」と疑われる住所不定の男である。 |
高畑充希 | 薫 | 大西直人との密会を藤田優馬に目撃される、謎の女性役。 |
→妻夫木聡が綾野剛とベッドシーン!過激すぎるほどの究極な役作りとは!?
https://twitter.com/IkariMovie/status/762831160305004545
沖縄パート
俳優名 | 役名 | 特徴 |
森山未來 | 田中信吾 | 無人島でサバイバル生活を送っている謎の男。沖縄パートで犯人「山神一也」と疑われ、広瀬すず演じる小宮山泉と出会った後、ある事件と遭遇する。 |
広瀬すず | 小宮山泉 | 母親の奔放な行いのせいで離島に引っ越すことになった女。離島で田中に出会い心を開いていくが、同級生の辰哉と訪れた那覇で事件に巻き込まれる。 |
佐久本宝 | 知念辰也 | 泉と訪れた那覇で事件に巻き込まれ、田中にある疑いを持つ重要な役柄を担う男。 |
→新進気鋭の無名俳優、李相日監督の目にかなった佐久本宝ってどんな人?
▼小宮山泉役を務めた広瀬すず
https://twitter.com/IkariMovie/status/755312563345166336
▼知念辰也を務めた佐久本宝
https://twitter.com/IkariMovie/status/760317361882750976
刑事役
俳優名 | 役名 | 特徴 |
ピエール瀧 | 南條邦久 | 殺人事件を追う刑事。 |
三浦貴大 | 北見壮介 | 南條と共に事件の真相を追う刑事。 |
『怒り』原作は『悪人』と同じく吉田修一氏
https://twitter.com/IkariMovie/status/756071924497653760
映画『怒り』の原作は、 本作と同じく李相日監督がメガホンを取り、興行収入19億8000万円を記録する大ヒットとなった『悪人』と同じく吉田修一氏の問題作である。[出典2]
自身のベストセラーを李相日監督が二度目のメガホンを取ったことに対して吉田修一氏は、
楽しみで仕方がありません。李監督は、“3人の中で誰が犯人なんだろうと思いながら観始め、3人とも犯人じゃなければいいのに…と思いながら観終えてもらえるような映画にしたい”と言っていましたが、僕もまったく同じ気持ちでいます。あとは、李監督の目に見える“怒り”というものを楽しみたいですね[出典1]
と期待感満載のコメントを残している。[出典1]
『怒り』に渾身の想いを込めたキャスト陣
映画の出演者も、実際に吉田修一氏の問題作『怒り』に惚れ込んでいるキャストが多く、李相日監督の手腕にも期待して壮絶な撮影に臨んでいるという。
https://twitter.com/IkariMovie/status/756696610122326016
渡辺謙
千葉パートで漁港で働く洋平に息吹を注いだ渡辺謙は、
日本を代表する豪華キャストという作品が、今年はたくさんある。代表するかは別にして、本当に素晴らしい俳優たちが肉弾相打つというか、魂をぶつけあう作品にはなったと思う[出典2]
と熱い想いを語っている。
また、李相日監督に対しても、
この人はピンピンしているけど、スタッフはボロボロ。この中でどう生き延びるか、1日1日が戦いというか、耐え忍ぶ感じです。ただ、最終的に悔しいのは(作品が)いいよなあってなっちゃうんですよね[出典2]
と改めてその手腕を讃えた。[出典2]
さらに、自身が出演していないシーンに対する印象を質問されると、
やっぱり不思議な作品で、1本の作品のはずなのに、それぞれが抱えているものとか、それぞれが経験したものが深すぎて、ある意味で距離を感じたんです。でも、そういう作品だと思うんですよね。それで作品観た時には驚くんですけれど、スクリーンにあることと自分たちが経験したことが同期しちゃうんで、どうしても僕は娘のことが気になってしまうというか…。娘が今、何をどう感じているのかということで、スクリーンの外のことと同期しちゃうんです。それはやっぱり、愛子に何かシンパシーしてしまうってことはありました。ただ、沖縄の若い二人っていうのは、ある意味、すがすがしさもありましたし、誰もが持っていた青春の1ページと言うと、そんなきれいなものじゃないですけれど、そういうところはすごく感じました。[出典3]
と答え、現実と撮影とが同期するほど想いを込めた渾身の撮影であったことを明かしている。[出典3]
https://twitter.com/IkariMovie/status/752343976842113025
宮崎あおい
宮崎あおいにも自身が出演していないシーンに対する印象を質問されると、
そうですね。私も映画を観た時に、それぞれのすべての登場人物の感情が露わになっていて、直接自分の心に響いて、一緒に苦しくなったり、悲しくなったりしました。同じ女性として私はすずちゃんのシーンが、心をしめつけられて忘れられないというシーンの一つです。[出典3]
とコメントし、感情を込めた撮影を振り返った。
また、スタッフ・共演陣に対しても、
まり普段、人と話をしないんですけれど、今回は監督とはものすごく話をしました。今までで一番、監督と話をしたと思います。役についてとか、台本も毎晩、毎晩、読みました。でも答えは出なくて、答えが出ないまま現場に行って、いろんなものを剥がされていくような感じでしたね。監督からの愛情ですね。すごくちゃんと見てもらっているんだなというが、すごく伝わってきました。ありがたいなと思いました。[出典3]
と感謝の想いを述べている。[出典3]
https://twitter.com/IkariMovie/status/771186259465154561
松山ケンイチ
千葉パートで渡辺謙演じる洋平と同じ漁港で働く哲也を演じた松山ケンイチは完成報告会見で、
いろいろなところで話は聞くんですけど、でも、みんな嫌そうには言わないんですよね。「でも好きなんだよ」っていうのがすごく感じられるんです。それは李監督自身が愛を持って接しているからだろうし、だからこそ、みんなが監督のことを愛しているんだろうなって思います。そういうことを感じられる現場だった気がします。僕がやった千葉編というのは、一番最後です。漁港で働いている役なんですけれど、漁師の人たちがかっこよく帰ってくるんですよね。李組や作品自体を待ち受ける、職員のような感じだったんだなと思います。なんか、そういう旅をしてきた人たちを支えるっていうか、そういう役割があったパートだったなと感じます。
と李相日監督への感謝や温かみについて語っている。
▼完成報告会見での松山ケンイチの様子
妻夫木聡
妻夫木聡は、李相日監督の前作『悪人』で主演を務め、第34回日本アカデミー賞で最優秀主演男優賞を獲得している。[出典1]
そんな妻夫木聡は、
『悪人』でそうだったように、原作に心を鷲づかみにされた。李監督とご飯を食べた時に優馬役をやりたいと伝えましたが、正式に出演のオファーを頂いた際には、『悪人』の時のような奇跡が生まれるんだなと思った。本編を見終わって、この直感が正しかったと感じている[出典2]
と本作出演への強い想いがあった旨を明かした。[出典2]
▼完成報告会見での妻夫木聡の様子
広瀬すず
広瀬すずは原作『怒り』を読み、沖縄パートの小宮山泉役を熱望したといい、オーディションに参加して役を勝ち取った。
李監督の現場は壮絶だと知られているが、想像以上だった様子で、
監督がご飯を食べている姿を見て、『監督も人間だ、人間だ』と思うようにしていた[出典2]
リハーサルを繰り返しやったシーンで、分からなくなり過ぎたのですが、監督が来てくれて『監督のバカ野郎! って叫んでいいよ』って言ってくださって、実際に叫んだら『よし!』と思えた。本当にすごい経験をさせてもらいました[出典2]
と撮影中の壮絶さを吐露した。[出典2]
綾野剛
綾野剛は撮影を終えて李相日監督への想いを語っており、
監督は「違う」ということぐらいは言ってくれるんですが、具体的に何かを指示するような方ではないんです。ただ今回は、妻夫木さんが(李監督)と3回お仕事されているということで、僕にはいい環境だったんじゃないかと思います。現場では妻夫木さんが生きた優馬と直人の関係性を大事にしてくれました。李監督は非常に厳しいと事前に情報は聞いていたんですけれど、きちんと愛情を注いでくれました。
映画は台本があり虚構ですが、そこにちゃんと本当を求めてくださる、その意識に対して我々はどこまで本当を紡げるのかしっかり考えた2週間半でした。その時間はすごく幸せでしたし、妻夫木さんとの共同作業で一緒に関係性をつくっていけた、その環境をつくってくれたのは全部、李さんだと思っています。非常に感謝しています。[出典3]
改めて感謝の念を明かした。[出典3]
トロント国際映画祭、サン・セバスティアン国際映画祭コンペティション部門に出品
『怒り』は第41回トロント国際映画祭スペシャル・プレゼンテーション部門に出品が決定し、渡辺謙、宮崎あおい、李相日監督がプレミア上映に参加決定した。
https://twitter.com/IkariMovie/status/768589871761940480
トロント国際映画祭
1976年より開催され例年300本以上の作品が上映されるトロント国際映画祭は、ベルリン国際映画祭、カンヌ国際映画祭に次ぐ規模の来場者数32万人を集める、北米最大の映画祭である。
米アカデミー賞の前哨戦として広く知られており、最高賞となる観客賞は、観客の投票によって決定することでも話題を呼んだ。
近年では観客賞を受賞した『英国王のスピーチ』(10年)、『それでも夜は明ける』(13年)などがアカデミー賞を受賞しているとあって、期待感が高まっている。
サン・セバスティアン国際映画祭
また、9月にスペインで開催される第64回サン・セバスティアン国際映画祭では、コンペティション部門での出品も決定した。
『怒り』は邦画唯一のコンペティション部門への出品となり、プレミア上映に、渡辺謙・李相日監督が参加する。
また、クロージングセレモニーにも出席し、これまで日本作品が受賞していない最高賞となる最優秀作品賞を狙うという。
この快挙に渡辺謙は、
僕が日本で出演した作品をアメリカで紹介したいとアメリカのパブリシストに言うと「トロント国際映画祭へ出品しろ」と言われるくらい北米最大の映画祭です。この作品に含まれている人間の本質的な痛みや悩みみたいなものは洋の東西問わないと思うので、海外の方々へどれだけ深く刺さるか、どういうリアクションがかえってくるか、興味深いです。[出典4]
また、ヨーロッパの方は日本に近い感覚を持っていらっしゃるお客様が多いので、また北米とは違うリアクションがあるのではないかと、とても楽しみにしています。
オリンピックでもたくさんの種目があるように、日本の映画もいろいろなタイプの映画があります。今、本当に誇れる映画が出来たなという気がしています。ちゃんと日本でこういう映画をつくりました、という誇りを持って、日本代表として行きたいと思います。[出典4]
と語り、期待感を高まらせた。
さらに宮崎あおいも、
この作品で李監督と渡辺さんと一緒に映画祭に行けるというのは、本当に嬉しいです。
「すごい映画が出来ました」と自信を持って言える作品なので、その気持ちを伝えて、たくさんの人に観ていただけるように頑張りたいなと思います。[出典4]
とても緊張していますが、『怒り』を観た海外の方々の反応を楽しみにして行きたいと思います。そしてトロントは10年以上前ですが、ホームスティをした場所でもあるので、このようなかたちでトロントに行けることも嬉しいです。[出典4]
と感謝の気持ちと意気込みを語っている。[出典4]
妻夫木聡と綾野剛が同居!
https://twitter.com/IkariMovie/status/753506225157869569
映画『怒り』で「恋人同士」という設定の妻夫木聡と綾野剛は、そのリアリティーを追求するため撮影期間中に同居していたことを明かした。
今回初共演を果たした綾野剛について妻夫木聡は、
ひとつの作品に向かう姿勢っていうのが、こんなにも同じ目線でいられた人っていうのは初めてだった。その出会いには感謝しかなかった
役作りで(新宿)二丁目に通ったり、剛と一緒に暮らしてみたりしました。だから、作品の中で剛と一緒に過ごした日々っていうのは、僕の中では真実みたいなものになっています[出典5]
と充実した表情を浮かべた。
また綾野剛も、
すべてが愛おしい時間だった。妻夫木さんと一緒にやれた時間っていうのは幸せでしたね…
何か本当に親戚みたいな感じで、妻夫木さんがテレビとかCMに出ていると『あっ…』ってなっちゃいます[出典5]
と少し恥ずかしげにしみじみと語っている。[出典5]
『怒り』劇中歌には坂本龍一
映画『怒り』の劇中音楽は、有名音楽家の坂本龍一が手がけている。
坂本龍一は李相日監督の熱烈なオファーを受け、原作と脚本を読んで快諾したという。
常に妥協を許さない李監督の姿勢に、何度も何度も直しを要求されたけれど、音は直すたびに確実に良くなっていった。日本映画としては珍しくエンタテインメントに流されず、骨太でパワフルな映画になったと思います[出典6]
とコメントしている。
『怒り』では、日本とニューヨークで李監督と意見交換を重ねて音楽制作を進め、収録は『レヴェナント』でもタッグを組んだノースウェスト交響楽団とともに米ワシントン州ケンモア市のバスティア大学内にあるチャペルで臨んだという。
坂本龍一が作曲した主題曲は、2本のチェロを奏でるクロアチア出身のチェロ・デュオ、2CELLOSが演奏することも決定しており、注目を集めている。[出典6]
▼坂本龍一が手がけたPVがこちら
『怒り』、9月17日に公開!
https://twitter.com/IkariMovie/status/768590416216100864
映画『怒り』は2016年9月17日に公開される。
李相日監督、豪華キャスト陣の渾身の想いがこもった話題作『怒り』、必見である。
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